Exhibition: Dialogue with photography #4

「Terrace Square Photo Exhibition Vol.33 | Dialogue with photography #4」が2025年1月27日から2025年5月23日まで、神田テラススクエアで開催されます。展示作家はアメリカ・テキサス州のMatthew Genitempoさん、ポーランド出身アイスランド拠点のAgnieszka Sosnowskaさん、加藤孝司さん、僕の四名です。

▶︎ Ensemble Magazine

マシュー・ジェニテンポさんの写真集はAperture PhotoBook Awardsに入選など、その世界で常に話題となりますが、Bryan SchutmaatさんらとTrespasser Booksを創設後、昨年にはアグニエシュカ・ソスノフスカさん初の写真集『FÖR』もリリースされ、版元を含む全世界からたちまちソールドアウトになりました。日本では大規模アートイベントを除いて、展示イベントでパブリックスペースを利用することはなかなか難しいと思われる中、このイベントのホストを務められている加藤孝司さんと、今回参加させて頂くことになりました僕の計四名によるMonochrome Diary / Landscapeです。

僕の出展物は、エコロジーな原料でハンドメイドで作られる楮紙(和紙)の使用をお許し頂き、「Eden」から六点出展します(大全紙×1, 小全紙×5)。公共空間を行き交う人々の背後で、我々が日々暮らす地球や惑星、自然環境などを抽象的に漠然とイメージして頂ければ幸いです。尚、オーソドックスな額装でも楮紙の面質が多少見えるようなアイデアをドイツのビジュアル・アーティストPh.D. Sandra Köstlerさんより頂きました。感謝申し上げます。
*今回のフライヤーは大きなサイズとなっているようです。会場の棚でお手にとってみてください。

会場: テラススクエア 一階
期間: 2025年1月27日月曜日〜2025年5月23日金曜日
開館: 8:00〜20:00(最終日18:30)
休館: 土曜日、日曜日、祝日
住所: 東京都千代田区神田錦町3-22
都営地下鉄 東京メトロ 神保町駅 A9出口から徒歩二分

展示会場はオフィスビル一階。開館は平日のみですが上階にはカフェ&バーやレストランもございます。近隣には竹尾見本帖本店の他、神保町書店街には写真集を扱う古書店も多数ございます。2月17日(月)には神田スクエアホールでピアニストHania Raniのコンサートも開かれます(チケット完売)。お近くにお越しの際には是非お立ち寄りください。

 

Install day: Dialogue with photography #4

Video (0’53”) | Install day. The night of January 24th 2025
At Terrace Square ground floor (1F)

1月27日月曜日より展示イベントが始まりました。夜間に行なわれた会場設営時のビデオログです。昨年より準備段階の各打ち合わせに常に同行させて頂き貴重な経験をさせて頂きました。このイベントのホストで展示作家でもある加藤孝司さん、プロラボの方々や額装及び設営担当者様に感謝申し上げます。

僕の出展物の用紙には所々皺が寄っていますが、あえて裏打ちをしておりません。プロラボではヒーターを使用してロール紙をピンと伸ばしながらプリント作業をされたとお聞きしていますが、裏が透ける極めて薄い楮紙(和紙)の風合いそのままに手を加えない額装をお願いしています。額装のご担当者様から「同じモノクロでもこういうのは(用紙と印刷具合)初めて見た。これはこれで面白いかもしれない」とお言葉を頂き大変ありがたいです。

蛇足ですが、日本語のエッセイ(随筆)と英語のEssay(論文)では意味が異なるように、日本語のグループという単語は時にチームやメイトのように使われる印象もありますが、英語のGroupは個々にユニーク(独自性)なものをひとつのテーマで集めたものなどを指すと僕は認識しています。間違ってるかもしれないけれど。Dialogue with photography展に関してホストの加藤さんは同様にお考えと思いますので、今回のイベントも欧米圏の「Group show」の意味合いで解釈して頂けると幸いです。よろしくお願いします。

Terrace Square Photo Exhibition Vol.33
Dialogue with photography #4
Monochrome Diary / Landscape

Featuring work by:
Agnieszka Sosnowska
Matthew Genitempo
Masato Ninomiya
Takashi Kato (Host of Terrace Square Photo)

▶︎ Ensemble Magazine

Supported by:
Photographers’ Laboratory
Frameman Co.,Ltd.
Sumitomo Corporation
*フォトグラファーズ・ラボラトリーへの楮紙を含む和紙の持ち込みは原則要相談です。

 

Work in progress: Group show

今月末より参加させて頂く展示イベントの準備と打ち合わせ。イベントの詳細は後日再投稿します。

展示イベントの告知をきっかけに、海外の写真家から「前々から聞こうと思ってたのだが」と日本に関する相談を受けた。そのコミュニケーションが嬉しかった。スペインの写真家からは「実は日本に関連する私的な写真プロジェクトを進めていて日本に行く予定なのだが、滞在予定地周辺にアーティスト・イン・レジデンスはあるだろうか?」と。そこで、東京からのルート上に位置するギャラリーのレジデンス・プログラムをシェアしたところ、「良いアイデアを思いついたよ」と返事があった。彼はそのギャラリーが開催する国際コンペティション(受賞者には展示開催と助成金が付与される)の方に目を留めた様子。「まずそれで日本で展示できるように、そしてお金を得て、プロジェクトの撮影に数日間出歩くことにしようかな」。彼の初の写真集が出版予定であることも教えてくれた。目的のプライオリティとか計画のアイデアに役立てたならよかった。マサト!ビッグハグ、いつか会おう!と最後に書かれていた。そして、アメリカ中部のアーティストで、エクスペリメンタル(実験的)写真プロセスとオルタナティブ写真プロセスを謳うサラ・シルクスさんから「あなたの(昨年作った)手製本はどこで買える?」とリクエストが届いたりすると、昨年のブックフェアと、我儘を言って自分だけ楮紙の使用をお許し頂いた今回の展示に感謝なのです。

葛飾区四つ木にて、プロラボから送られたプリントの額装打ち合わせ
My work: Pigment printed on Awa washi Murakumo Kozo Select White 42 gsm (24×20 inch, 16×20 inch)
下: 加藤孝司さん撮影

 

The Wall

Handmade book: The Wall
A quarry providing stone for the walls of Edo Castle (now the Imperial Residence) 400 years ago.
Places: Cape Manazuru, Mount Hakone and Edo Castle
28 photos, 60 pages, 182 x 230 mm, B5 variant format
A description of this photo series can be found here.

Cover: Mino washi paper in traditional Japanese colors glued onto cardboard
Body: Awa washi Inbe thin white paper 70 gsm, Mino washi paper and tracing paper
Binding: Japanese four-hole binding, white hemp yarn
Typeface: (alphanumeric) Minion, (kanji + kana / vertical text) Hiragino Mincho

Photographs, text and design by Masato Ninomiya
Translation of text on pp. 6 and 56 by Michael Normoyle and Yoshiko Furuhashi at M&Y Translations, Rotherham, UK

◼️ News
This book will be exhibited at the “People by TS. Photo” booth hosted by Takashi Kato-san and others from Terrace Square Photo at the 14th edition of TOKYO ART BOOK FAIR (TABF), to be held at the Museum of Contemporary Art Tokyo from November 28, 2024 to December 1, 2024. Please come and see the sample copy.

本書は11月28日(木)から12月1日(日)まで東京都現代美術館で開催される第14回TOKYO ART BOOK FAIR (TABF) にて、テラススクエア・フォト加藤孝司さんらによる「People by TS. Photo」ブースに出展させて頂けることになりました。見本をお手にとってご覧頂けます。よろしくお願いします。

 

“People by TS. Photo” booth at the MOT art museum

追記: ブースの片隅に手製本を置いてくださった加藤孝司さん並びにテラススクエア・フォトの方々に改めて感謝します。会場でお手にとって見て頂いた方々もありがとうございました。そして、会場での七年ぶりの再会にも感謝。

 

Work in progress: Handmade book

Making a handmade book | The Wall (1’37”) メイキング動画

和製本チャレンジ。恥ずかしいけれどビデオは本の試作過程、本の全容は後日投稿します。徳川秀忠の江戸時代、江戸城の城壁に石材を供給していた神奈川県真鶴岬の採石場に関する写真シリーズ「The Wall」を江戸時代の製本スタイルのように和紙+四つ目綴じ(和綴じ)で自家製本しています。

拙いですが、表紙と裏表紙は着物の重ね着や重ね衿からヒントを得て、Less is moreやわびさびのような誇張しないアクセントのつもりで、日本の伝統色が施された美濃和紙をドイツ装のようにボール紙に貼り合わせています。白黒写真をプリントした用紙は阿波和紙。今回使用したのは展示などよりも製本に合いそうな、白すぎず非常に手触りの良い、麻が漉き込まれているもの。江戸時代、江戸城の近くの八丁堀には阿波徳島藩の江戸屋敷があったそうで、徳川幕府は徳島藩に阿波和紙の産業化を命じたらしい。父の故郷は高松と徳島、母の故郷は東京下町(江戸城の城下町)、自分自身は東京出身の神奈川育ち。この本には間接的に自分のルーツを重ねつつ、江戸=徳川家の家紋のモチーフとなった日本固有種の双葉葵という植物の写真だけは、消えゆく絶滅危惧種なので、シルクスクリーン印刷ふうの加工を施して具象性を薄めています。

参考文献: 『配色事典 応用編』和田三造、『江戸 平安時代から家康の建設へ』齋藤慎一、小説『隅田川暮色』芝木好子

 

log: exhibition appreciation 2024

Feiyi Wen + Peng Ke “Borrowed Landscapes”
Curated by Philip Tinari (UCCA)

Photography
2024.01Tomoki Imai, Masahiro Sambe, Takashi KatoThe New Domestic LandscapeTerrace Square
2024.07Keiji Tsuyuguchi移住 migrationiwao gallery
2024.07Talk Event:
Curator / Critic (Professor) Yukiko Shikata + Keiji Tsuyuguchi
iwao gallery
2024.07Feiyi Wen, Peng KeBorrowed LandscapesCHANEL NEXUS HALL
Design
2024.05(Professor) Yasuhito Nagahara日本語のデザイン、あとさき
Typography: James Joyce "Ulysses"
iwao gallery
Mixture
2024.08Kanji Wakae, Naoya Hatakeyama, Hirofumi Isoya, Akira Kamo, Aki Inomata, Moka TakedaDialogue with Joseph BeuysGYRE GALLERY
Books
2024.06flotsambooks zines tourDekay
2024.08NEUTRAL COLORS 5 刊行記念フェアUtrecht
2024.11TOKYO ART BOOK FAIRMOT art museum
2024.12TOKYO ART BOOK FAIRMOT art museum
Workshop
2024.06額装相談会 vol.3newton frames / noie.cc

フェイイ・ウェンさんは、アメリカ+カナダ拠点のAnother Earthの出版物『What Makes a Lake? Tracing Movement』の表紙にも選出されている中国出身でロンドン拠点の博士号ビジュアル・アーティスト(▶︎過去記事)。「あなたのアカウントをもっと早く知ってたら銀座で会えたのに!」とフェイイさんから突然メッセージが届いて、同じ公募に作品を出してその結果をベースに繋がることができたコミュニティの一員のようなつもりで、フェイイさんの展示最終日、銀座のシャネル・ネクサス・ホールへ行ってきました。「Borrowed Landscapes」とは中国庭園や日本庭園で用いられる「借景」の概念。1990年に出版されたオギュスタン・ベルク著『日本の風景・西欧の景観 そして造景の時代』(*) は個人的には理解の助けとなる一冊。滞在時間中、奇跡的に来場者は他に四名ほどで会場をほぼ独り占め。イギリスの人たちもSERCHIA Galleryでそれを直に観られたはず。現代的に中国の山水画を再解釈したような、あるいはその掛け軸のようなフォーマットに収められたイギリスの自然や風景を現地の人たちはどのように感じとっただろうと想像しながら、フェイイさんのジークレー・プリントを間近で見てきました。

*原題: Le Paysage au Japon, en Europe, et à l’ère du paysagement by Augustin Berque, 1990/講談社現代新書

毎年同様、展示鑑賞ログは年間通じて記録

 

Custom frame design

at newton frames (@newton_frames) / noie.cc
L: Pigment print by Ph.D. Sandra Köstler-san
R: HANDS by Valentine Editions

小と大。ひとつはドイツからの頂きもので片面にホワイトスペースが設けられた二つ折りの一点もの。もうひとつは自分も掲載されているニュースペーパーフォーマット(サイズ)の作品集。どちらも見開きで飾ることを考えて、過去に額装相談で伺ったプロラボや専門店ではなく、額装するメディアに合わせてオルタナティブな印象を感じられるようなカスタムショップを探し、目黒のnewton frames / noie.cc extentの額装相談会に参加。担当スタッフさんの他、ショップのスタッフの方々は色々なアイデアを提示してくれた。まずは手触りの良い薄いマット紙で印刷品質も高いユニークなニュースプリント。これでいきましょうと仮決定したフレーム仕様に、イギリスの発行元Valentine Editions、SERCHIA Galleryのクリスティーンさんは画面越しに絵文字の羅列ですぐに反応してくれた。「それよ、それ!ナイス!もう、泣ける、ありがとう!」、多少意訳にすぎるかもしれないけれど。スタッフさんからのご提案はアッシュ材、奥行きを持たせたボックスフレームのように。奇遇にもSERCHIA Galleryのトップページで表示される見開き額装のフレーム仕様と余白以外は同じだったのだ (Link)。一方、ドイツのサンドラさんは「あの小さな作品を額装してくれるの?」とメッセージをくれた。「いつか会えたら、日本の楮(こうぞ)紙にプリントした大きな作品も差し上げます」。スタッフさんからのご提案は輪郭を影で描くような浮かし額装だった。手を動かしながらご教示頂いたちょっとしたセオリーも、それを飾るために空間や部屋を整えてバランスを図ることも、クリスティーンさんが運営しているもうひとつのプラットフォームの文言のように思えた。私たちにとって最も重要な関係性に関するデザインワーク。

 

HANDS from Valentine Editions

My photographs have been featured in HANDS, the 4th publication from Valentine Editions, a London-based independent publishing platform. I am absolutely delighted to see them appear in this beautiful case study publication and to be able to present my work alongside that of some superb artists. Once again, I would like to express my gratitude to the curator, Christine Marie Serchia -san (Director of SERCHIA Gallery)

 

“frogs, birds and snails appear often in these images, our tiny partners in earth’s journey” via @c4journal

HANDS features photography by:
Cover. Gaël Forcet-Moreau 01. Miles Schleifer 02. Cinzia Laliscia 03. Sam Cashmore 04. Safia Mirzai 05. Phillipa Klaiber 06. llayda Akarca 07. Maria Siorba 08. Chloé Milos Azzopardi 09. Chloé Milos Azzopardi 10. Veronika Ward 11. Gabriele de Rossi 12. Joshua Bilton 13. Vincent Ferrané 14. Vincent Ferrané 15. Elisabeth van Sandick 16. Joe Charrington 17. Tim Willcocks 18. Eva Jonas 19. Lovisa Lager 20. Mar Fu Qi 21. Casey Bennett 22. Fleur Street 23. Anastasia Kemler 24. Jade Joannés 25. Dulcie Wagstaff 26. Miles Schleifer 27. Masato Ninomiya 28. Phillipa Klaiber 29. Angela Shaffer 30. Cinzia Laliscia 31. Josip Artukovic 32. Peah Guilmoth 33. Gaël Forcet-Moreau 34. Eli Lynch 35. Peter Dubinski 36 Back cover. Gaël Forcet-Moreau

Curated and Designed by Christine Marie Serchia

Digitally printed on 55 gsm improved newsprint
289 x 380 mm / 11.4 x 15 inches
£25.00 Out of stock ▶︎ Valentine Editions
©︎ 2024 Valentine Editions publisher and the artists

HANDSの掲載者にはイングランドのブライトン大学アートコースでBAを取得した卒業生、西イングランド大学アートコースの学生とBFA、MAを取得したその卒業生なども含まれているようで、キュレーターのChristineさんは刷り上がったばかりのHANDSをその手に持って、バース・スパ大学で講演をされたらしい。自分の作品も一点掲載されています。

Also podcast PHOTO SLUT feat. Christine Serchia

 

Charity Project | PfP

A fundraising exhibition at Claire de Rouen Books in London (via @postcardsforpalestine)

新たな章が始まります、とメーリングリストで参加者宛にアナウンスがあったパレスチナ人道支援プロジェクトPostcards for Palestine

「Postcards for Palestine (PfP) がArts of the Working Class (AWC) と提携し、第60回ヴェネツィア・ビエンナーレ (La Biennale di Venezia) にオリジナルのポストカード作品を持ち込むことをお知らせいたします。ビエンナーレ期間中の収益はパレスチナ医療支援団体と国境なき医師団に寄付されます」

さらに別途、下図のようにイラストレーターや写真家など千名以上から集まったポストカード作品をこつこつとスキャンして、いつの間にかデータベースにアーカイブしていた有志による影の労力にも驚かされるのだけれど、オンラインから作者名で作品検索を可能とした主催者と協力チームのアイデアは、在庫がある限り少しでも寄付金を募れるように将来的なオンライン販売も見据えた仕組み作りにあるのではないかなと想像。主催者Peter Watkins氏を始め、そのPfPのリストには「イギリス出身または所縁がある人」、例えばブリストルのギャラリーディレクターChristine Serchiaさんやロンドン芸術大学の出身者Mandy Williams、Michaela Nagyidaiova、Emily Coghlanさんなどの名も見つけられる。

 

Online archive ▶︎ postcardsforpalestine.com

・・・80年代、小学校を卒業する頃か中学生になった頃、洋楽のプロモーションビデオ (*1) が流行し始めて、子供心に色んなアーティストがいっぺんに出演するBand Aidの「Do They Know It’s Christmas?」のビデオに釘付けになったことがあった。音楽界で世界初のイギリス系ミュージシャン達によるチャリティ・プロジェクトだったと思う。なぜ欧米の、特にイギリスの人達はチャリティに熱心なのかを再確認しようと思って『チャリティの帝国 もうひとつのイギリス近現代史』(*2) を読んでみたりした。ある種否定的に、チャリティのエンターテイメント化という見方も当然あると思うけれど、その歴史と文化と体系を多少紐解けたような気もするし、個人でできることよりも大きな力を生み出す仕組み、彼らのチャリティ・プロジェクトを通じてアジアの隅っこにいる自分なども少なからずその背景に触れられることにも感謝したいと思う。

*1 その当時はMVではなくPVと呼ばれていました
*2 京都大学大学院文学研究科教授 金澤周作著 岩波新書

 

Eden

New photo series Eden
The American novelist Mark Twain, best known for his The Adventures of Tom Sawyer, also wrote some short stories called The Diaries of Adam and Eve. As I read them, I saw the Garden of Eden, from which Adam and Eve were banished for eating the forbidden fruit, not as a Biblical reference but as something that can stand for Planet Earth and our natural environment today. What do we have here – a utopia or a dystopia? In ancient Japan, people believed that the gods dwelt in all things. Yet there are places where, although trees grow there in abundance, large quantities of waste are buried in the ground and attempts to restore the land are presently under way. I don’t suppose that this series will lead to some sort of solution to this problem. One thing we can say is that even seemingly untouched natural landscapes have been altered by human hand. Aren’t these altered landscapes just as good as natural ones?

Translated by Michael Normoyle and Yoshiko Furuhashi at M&Y Translations (Rotherham, UK).
Additional write: This series is an ongoing project, which started in November 2023. This photo series also includes photos taken earlier (from 2014). And some of the work includes C2C client work.

 

From the series Eden. Upper-right: Green Love Letter, created by sculptor Masayuki “Masa-san” Takahashi in 1989 on a mountain beside Sagami River (Lake Sagami).

写真シリーズ「Eden」について: 『トム・ソーヤーの冒険』で知られるアメリカの小説家マーク・トウェインは、短編小説『アダムとイヴの日記』も書いています。私はこの小説を読んで、禁断の果実を食べたためにアダムとイヴが追放されてしまう「エデンの園」を聖書の引用としてではなく、地球という惑星と現代の自然環境の象徴として捉えてみました。ここはユートピアなのか、それともディストピアなのか。古代日本では万物に神が宿ると信じられていました。しかし木々が生い茂る地中に大量の廃棄物が埋もれ、現在その土地の再生が試みられている場所もあります。このシリーズで何らかの解を導き出そうとは思っていません。ただ言えるのは、一見手つかずの自然にも人の手が入っていて、それも等しい存在なのではないかということです。

*その他のシリーズのアーティスト・ステートメント/ブリーフ・イントロダクションは、このウェブサイトのメインメニュー [Photo Projects]、またはこのNoteページのサブメニュー [photo projects] に記載しています。いくつかの英文ステートメントはより正確なものに今後置き換えていく予定です。