A fundraising exhibition at Claire de Rouen Books in London (via @postcardsforpalestine)
新たな章が始まります、とメーリングリストで参加者宛にアナウンスがあったパレスチナ人道支援プロジェクトPostcards for Palestine。
「Postcards for Palestine (PfP) がArts of the Working Class (AWC) と提携し、第60回ヴェネツィア・ビエンナーレ (La Biennale di Venezia) にオリジナルのポストカード作品を持ち込むことをお知らせいたします。ビエンナーレ期間中の収益はパレスチナ医療支援団体と国境なき医師団に寄付されます」
さらに別途、下図のようにイラストレーターや写真家など千名以上から集まったポストカード作品をこつこつとスキャンして、いつの間にかデータベースにアーカイブしていた有志による影の労力にも驚かされるのだけれど、オンラインから作者名で作品検索を可能とした主催者と協力チームのアイデアは、在庫がある限り少しでも寄付金を募れるように将来的なオンライン販売も見据えた仕組み作りにあるのではないかなと想像。主催者Peter Watkins氏を始め、そのPfPのリストには「イギリス出身または所縁がある人」、例えばブリストルのギャラリーディレクターChristine Serchiaさんやロンドン芸術大学の出身者Mandy Williams、Michaela Nagyidaiova、Emily Coghlanさんなどの名も見つけられる。
Online archive ▶︎ postcardsforpalestine.com
・・・80年代、小学校を卒業する頃か中学生になった頃、洋楽のプロモーションビデオ (*1) が流行し始めて、子供心に色んなアーティストがいっぺんに出演するBand Aidの「Do They Know It’s Christmas?」のビデオに釘付けになったことがあった。音楽界で世界初のイギリス系ミュージシャン達によるチャリティ・プロジェクトだったと思う。なぜ欧米の、特にイギリスの人達はチャリティに熱心なのかを再確認しようと思って『チャリティの帝国 もうひとつのイギリス近現代史』(*2) を読んでみたりした。ある種否定的に、チャリティのエンターテイメント化という見方も当然あると思うけれど、その歴史と文化と体系を多少紐解けたような気もするし、個人でできることよりも大きな力を生み出す仕組み、彼らのチャリティ・プロジェクトを通じてアジアの隅っこにいる自分なども少なからずその背景に触れられることにも感謝したいと思う。
*1 その当時はMVではなくPVと呼ばれていました
*2 京都大学大学院文学研究科教授 金澤周作著 岩波新書