It’s been a while.

今年の初頭、某フィルム売場で「こんにちは」と声をかけられました。偶然の再会。その声は、昨年まで横浜市の片隅で老舗のフォトラボを経営されていた池澤さんでした。お店を畳まれた後、現在は某メーカーからの出向で東京郊外へ来ているという池澤さんを年末になって食事にお誘いしました。若かりし頃にドラムをやっていたらしい池澤さんは「楽器って、弾くと頭がすっきりするよね」と言い、写真談義から徐々に音楽談義へ。

 

2015年の半ばより、カラーネガ現像はプロラボに依頼しています(モノクロ現像は自家現像、ネガスキャンは自宅の古いスキャナを使用)。そんな中、池澤さんが経営されていたお店には過去半年間ほどお世話になりました。食事の席で池澤さんは「娘に和太鼓を習わせてるんだけど、最近ドラムをやりたいって言うからこの前一緒にスタジオに入ったんだよ」と言い、そのときの様子を写真で見せてくれました。ドラムセットのスローンにちょこんと座っている娘さん。なんだか奇麗だ、と言うと、池澤さんはそうなんだよ、昔のスタジオって、ドラムセットはボロボロで、ヘッドはボコボコ、クラッシュ(シンバル)とか真っ黒だったでしょ、ところが今は違うんだよ、とちょっとうれしそうな顔をして言いました。

そんな池澤さんに、10年以上ギター弾いてなかったんですけど、中高校生の頃に影響を受けた音楽を今カバーしてみてるんです、と自分のYouTubeをお見せしました。世代が近いので、すぐに通じたことも嬉しかった。TOTOってまだ現役でやってるの? やってますよ、スティーヴ・ルカサーがばりばりに。でも最近、マイク・ポーカロが亡くなって… 今聴く音楽とは違っても、かつて影響を受けたものを自分がどう消化したのか残してみたかった。けれど、もはや思うように指は動かない、弦に負けない指先を作るのに何ヶ月もかかる、たった1曲でも全パートを耳コピーしながらコードを拾って、演奏をそこそこのレベルまで持っていくレッスンとホームレコーディングの過程には1年とか平気でかかってしまいます。そんな中、「昔けっこうやってたな? おれもまたやってみようかな、スネアとかまだとってあると思うし」という池澤さんの言葉に同志的な感覚でまたちょっと嬉しくなったのです。